佐岡プロジェクトの引き継ぎ
2021.02.22 場所:佐岡
私たちの大学では修士1年の時に「里山工学」という講義があります。この講義では、里山暮らしにおける環境整備に関する課題を見つけ、学部で学んだ専門性を活かして、課題解決に向けた活動を行います。
今も里山に多く残る石積み擁壁は、修復に職人技が必要ですが、職人さんの数は減っています。その為、昨年度講義を受けた浦西と松榮のグループは、施工や修復に職人技を必要としない、ポーラスコンクリートブロックを使った空積み擁壁を考案して、実験施工を行いました。
施工当時(2020年2月)の擁壁の様子
ブロック間の剪断抵抗力を大きくする為に、細骨材の割合を極端に減らした多孔質のポーラスコンクリートでブロックを作成し、ブロックの積み方は目地が通らない谷積みとしました。
私たちはもうすぐ卒業するので、後輩に引き継ぐ為に、研究室のメンバーでブロックを1列積み増しました。
石積みに代わる擁壁については、今後の里山工学でも考えていかなければならない課題です。後輩がこのブロック擁壁を参考にして、さらに立派なものを作ってくれれば嬉しいです。
ウラニシ